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飼い主がストレスを感じると犬のストレスレベルも上昇する

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Point

■飼い犬が飼い主の不安やストレスを敏感に感じ取ることが明らかになった

■飼い主の髪の毛に含まれるコルチゾールの値が高いほど、飼い犬の毛に含まれるコルチゾールの値も高い

■飼い主の性格、特に神経質さの程度も、犬のコルチゾール値に影響

「犬は飼い主に似る」はガチっぽい。

最近の研究で、飼い犬が飼い主の不安やストレスを敏感に感じ取ることが明らかになった。犬に対する「お前は気楽でいいよなぁ」なんていうボヤきは、とんだお門違いかもしれない。

研究を行ったのは、リンショーピング大学(スイス)で動物の行動を研究するリサ・ロス氏ら。論文は、雑誌「Scientific Reports」に掲載されている。

Long-term stress levels are synchronized in dogs and their owners
https://www.nature.com/articles/s41598-019-43851-x

飼い主と飼い犬のコルチゾール値が相関

研究チームは、25匹のボーダーコリーと33匹のシェットランド・シープドッグ、それにその飼い主を対象に、ある調査を行った。飼い主と犬の毛髪に含まれるストレスホルモン「コルチゾール」の量を比較したのだ。飼い主はすべて女性で、犬はすべて室内で飼われていた。

ボーダーコリー / Credit: pixabay

コルチゾールは血液中を循環し、その痕跡を毛髪に残していく。長い時間を掛けてコルチゾールを蓄積した毛の1本1本は、その個体が感じるストレスの生物学的記録になる。研究チームは、2017年と2018年のそれぞれ冬と夏に、犬とその飼主の皮膚近くに生えた毛を一部切り取り、コルチゾール値を計測した。

その結果、飼い主の髪の毛に含まれるコルチゾールの値が高いほど、飼い犬の毛に含まれるコルチゾールの値も高いことが明らかになった。この相関は季節を通じて維持されたが、冬場は犬のコルチゾール値が上昇した。

飼い主の性格も影響 飼い主が神経質だと犬のストレスは減る

実は、犬の生活習慣がストレスレベルに影響するかどうかを調べるために、調査に参加した犬のおよそ半数は従順性や俊敏性などに関する訓練や競争を日常的に行っていた。残りの半数は、ごく普通に自宅で飼われているペットだった。

調査結果からは、日常的に競争を行う犬の方が、そうでない犬よりも、飼い主の感情を反映しやすいことが明らかになった。それはおそらく、前者の方が飼い主とより強い絆を形成しているからかもしれない。

ロス氏によると、飼い主と飼い犬のストレスレベルのシンクロは、単に同じ環境を共有していることだけが要因ではないのだそう。犬の遊び場になる庭の有無、飼い主の労働時間、他に飼われているペットの有無などは、コルチゾール値に影響を与えていなかった。

その代り、実際に犬のストレスレベルに影響していたのは、飼い主の性格だった。その中でも特に大きな作用をもたらしていたのが、神経症である。

神経質な飼い主ほど、その飼い犬のコルチゾール値が低かったのだ。その要因の1つとして、神経質な飼い主ほどペットの癒やしを求めており、そのゆえにペットに注意を向けたり、触れ合ったりする機会が増え、その結果として犬のコルチゾール値が下がるのではないかと、ロス氏は説明している。

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この記事を読んで、「なんだか悪いことしていたな…」と罪悪感を抱いたあなた。ロス氏によると、それでも、一緒に時間を過ごすことの意義は大きいのだそう。

飼い犬は、私たちが思っている以上に、人が発する意図的または非意図的なシグナルを敏感に拾い上げ、しかもそれらを写し鏡に写すように同調するようだ。

感情を分け合うにしても、喜びは2倍、悲しみ半分にしたいものだ。

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reference: theguardian / written by まりえってぃ