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毒親からの「立ち直り度」を測れる12の指標

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「毒親」という言葉が登場して久しい昨今。ひどい親によって苦労した経験を語った「毒親本」という書籍ジャンルも形成されるほど、毒親の存在は世間に知られるようになりました。

母と娘の問題を専門とするサイエンスライターのペグ・ストリープ氏の元には、数多くの質問が寄せられます。中でも代表的なものは、「子ども時代にひどい育てられ方をした時、その傷は癒やされるのか?」「自分が立ち直りはじめていることはどのように分かるのか?」という2つの質問です。

ストリープ氏は、最初の質問への答えとして「Yes」と回答しています。ただし、ここでいう「癒やし」とは、「新品同様に無傷である」という意味でもなければ、惜しみない愛情を注がれて自分が大切な存在であることを心から感じながら育った子どもが持つのと同じ「地の利」があなたにもあることを指すわけでもありません。

私たちは各自が、成長過程で欠けていた愛情を自らの手で獲得する必要があります。子ども時代の経験から立ち直ろうとする際に立ちはだかる大きな壁の1つは、回復がどのようなものであるかを私たちがよく理解していないことです。

子ども時代の経験から立ち直るとは、どういうことか?

西洋文化では、癒やしを「物や人を無傷な状態へ回復すること」と捉えます。絵画などの価値ある芸術品に傷が入った時、私たちはその傷が初めから存在しなかったように見せるようにそれを修復します。

子ども時代のネガティブな経験から立ち直ろうとする際も、私たちはこの原理を用いようとしますが、もちろんそんなことは不可能です。このため、ストリープ氏は、日本の伝統文化の1つである「金継ぎ」を比喩に用いて、治癒というものを捉えることの意義を説いています。

金継ぎのイメージイラスト

金継ぎとは、磁器や陶器が割れた際に、金・銀・銅などの貴重な金属を練り込んだ漆を使って破片をつなぎ合わせる修復方法のこと。金継ぎを施した器は、傷跡が見えるだけでなく、傷跡そのものが独自の模様を作り出し、その物が持つ歴史を顕示します。朽ちる過程をあえて残した器は、回復力を象徴する新たな美として生まれ変わるのです。

立ち直ろうとする対象は何か?

多くの人は、自分が経験した愛情の欠如から立ち直る必要があると信じていますが、それは問題のごく一部に過ぎません。大切なのは、親があなたを扱った方法があなたという人間を形成し、大人になった今もいかにあなたに影響を与えているかを理解することです。

幸せと成功を阻む行動の癖を、生まれつきのものだと考える人は多いですが、そんなことはありません。これらの一部は、自分の感情を否定したり、自分自身が注目を浴びないようにしたり、自分の気持ちを吐露することを自らに禁じたり、他者を喜ばせることを最優先に考えたり…といった、子ども時代に身に着けた不適応な対処法によって生じているものです。

また、それ以外は、子ども時代にあなたが教えてもらえなかったために生じた癖です。なぜなら、学習には、ストレス時に自分を落ち着かせたり、自分の感情を語ったり、他者の中で安心して自分自身をさらけ出したり…といった子どもの感情的な欲求に注意を向ける母親の存在が必要だからです。

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重要なのは、自分自身の足かせになっている行動を手放し、別の行動を学ぶことです。もっとも効率的な方法は、腕のあるセラピストの助けを借りることですが、自分自身でも試せる手法がいくつかあります。

ぽっかりと空いた穴を完全に塞ぐことはできなくても、最終的にはその穴を人生という大きな物語に登場するほんの小さな一点くらいには変えることができるはずです。

それでは、心の「金継ぎ」ができているかどうかを測るための12の指標をご紹介します。

毒親からの「立ち直り度」を測れる12の指標

1. 自分の感情に上手く名前をつけられるようになる

感情を無視されたり、感情を示すことを恥ずかしいと感じたり、自分が感じていることは重要ではないと言い聞かされたり、主張した感情を存在しないものとして扱われたりする環境で育てられた人には、しばしば感情的知性の欠損が見られます。

愛されなかった子どもは、ネガティブな感情を管理する技術を学習しないため、そうした感情を意識的に自分から遠ざけがちです。すると、「自分の気持ちを正確に知ることがますます難しくなる」という悪循環が生まれます。ですが、幸いなことに、感情的知性は育て、鍛え、磨き上げることができます。

2. 物事に失敗した時、反射的に自分自身を責めない

自己非難や自己批判は、愛されなかった子どもの多くが持つ行動様式です。これらの行動は、単にその人物が子どもの頃に家族の中で言い聞かされた内容を反響しているに過ぎない場合もあります。

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あるいは、対立を恐れるがゆえに、自分の本当の気持ちを語ることを避け、状況を耐え忍ぶための手段として、自己非難や自己批判が現れることもあるでしょう。失敗や過ちをもっと複合的に捉え、他者や自分自身の役割を意識的に認識できるようになれば、それはあなたが立ち直りかけている確かな印です。

3. 反射的に疑ったり、熟考したりしない

自信とは、種に毎日欠かさずに水を与えつづけた結果、はじめて芽を吹き、成長するものです。自信こそが、夜中に悶々と考え事を反芻する習慣や、「自分は物事を正しく行えているのだろうか?」という不安によって決断が妨げられる現象に対する一番の特効薬です。

4. 自分の気持ちを素直に語ることができる

さまざまな原因で、自分の考えや感情を声に出すことを怖がる人はたくさんいます。その中には、母親が過剰に闘争的であったり、自己陶酔的であったりしたために、周囲から目立たないように振る舞うことを学んできた人もいるでしょう。

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また、他人を喜ばせることばかりを考えて、自分の意見や要望を周囲に伝えられない人もいます。立ち直りには、自分自身の声を持つことが不可欠です。

5. 拒絶されたり、冷たくされたりすることへの感受性が低い

愛されなかった人の多くが持つ特徴の1つである不安型愛着は、「他人が離れ、自分のことを拒絶するのではないか?」という不安に常に囚われている状態のこと。この愛着スタイルを持つ人が示す感情反応は、皮肉にも実際に周囲の人々を遠ざける傾向があります。

こうした考え方の癖をもたらす引き金の存在に気づき、過去に拒絶されたと感じた出来事を深く考えすぎないよう自分に言い聞かせることができれば、大きな一歩になるでしょう。

6. 引き金を認識し、ラベリングし、取り除くことができる

あなたの周囲には、あなたを無意識に過去へと引き戻す引き金が存在するはずです。これらに意識的に気づくことができるようになったら、もう大丈夫。あなたはもう立派に、自分という車を自分で運転できています。

7. 境界線を尊重し、自分自身の境界線を設けている

不安型愛着スタイルを持つ人が境界線を拒絶のサインだと勘違いする一方で、拒絶型愛着スタイルを持つ人は境界線を他者を排除する壁として捉えます。

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他者や自分自身の健全な境界線を認識できるようになることは、健全な方法で他者との関係を築けていることを示すサインです。自分自身に充足感を感じられるようになれば、周囲のことも同じ視点で見られるようになるでしょう。

8. 自分の成功を褒め、失敗に対処することができる

自分の進歩を素直に喜び、過ちや失敗に対処する能力を見れば、あなたがの立ち直りの程度を判断することができます。

特に、大失敗をしてしまった時に自分を慰めることができるかどうかは、重要な指標の1つです。この能力は一朝一夕に身につくものではありません。心理的・感情的に自分を責める習慣を取り除くには、相当の時間がかかります。

9. 自己の全体像が見えはじめている

愛されなかった子どもの特徴の1つとして、自己が明確に見えていないことが挙げられます。自己批判を繰り返すことで、自分の欠点ばかりが大きく見え、才能や長所が見えなくなるからです。その背景には、過度に批判的・否定的・支配的な母親の存在があります。

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自分の身体や外見に対するネガティブな感情を脱ぎ捨てることができれば、自分自身をもっとよく理解できるようになるでしょう。

10. 自分自身を恥じていない

重要なターニングポイントの1つは、母親の自分に対する扱いが自分自身には直接関係の無いことで、母親自身の問題だと認識できることです。愛されなかったことや孤独だったことを恥じる気持ちは、その人が本来の自分に変化していくのにつれて、徐々に消えていきます。

自分が決して一人ではないこと、似たような苦しみに多くの人々が向き合っていることを理解することは、これらの羞恥心に打ち勝つ手助けをしてくれるはずです。

11. 個人的な目標を持っている

母親に愛されなかった人は、特に個人の成長という点において強い無力感を感じることがあります。それは、子ども時代に親から言い聞かされたことを実際に内面化してしまうからです。母親に植え付けられた考え方は、自分についての「真実」として受け止められます。

実は、これらの自己評価は、社会的に成功した人たちにも見ることができます。これは、インポスター症候群と呼ばれる「自分の達成を肯定できず、自分は詐欺師であると感じる傾向」のことです。

個人的な目標を立て、それらを1つ1つ達成することは、あなたが進歩している証拠です。

12. スキルによって自分の感情を管理しはじめている

感情があふれ出す癖が日常化し、過去の感情を排除する癖がついてしまったとしても、テクニックによって感情を管理することができるようになれば、状況は徐々に改善するでしょう。「ストレスフルな状況を予測して対処法を見つけ、単に反応する代わりに自分自身を落ち着ける技術が自分にはある」と理解できれば、しめたものです。

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癒やしとは、長く、時間の掛かるプロセスですが、その過程には変化や成長のサインがいくつも存在します。あなた自身こそが自らの一番の見方であることをいつも心に留めましょう。「千里の道も一歩から」です!

12のPointまとめ

1. 自分の感情に上手く名前をつけられるようになる
2. 物事に失敗した時、反射的に自分自身を責めない
3. 反射的に疑ったり、熟考したりしない
4. 自分の気持ちを素直に語ることができる
5. 拒絶されたり、冷たくされたりすることへの感受性が低い
6. 引き金を認識し、ラベリングし、取り除くことができる
7. 境界線を尊重し、自分自身の境界線を設けている
8. 自分の成功を褒め、失敗に対処することができる
9. 自己の全体像が見えはじめている
10. 自分自身を恥じていない
11. 個人的な目標を持っている
12. スキルによって自分の感情を管理しはじめている

 

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reference: psychologytoday / written by まりえってぃ