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時をこえる肉体と「ミイラの秘密」/ヒストリーチャンネル「古代の宇宙人」

死後の肉体と魂

何千年も昔から、世界中の人類はさまざまな文明において複雑な技術を駆使しながら死後の人体を保存してきた。

古代エジプト人たちはミイラ化させることで確実に再び生まれ変われることを信じていた。日本の仏教徒の僧侶は、驚くことに絶命する前に自らをミイラ化させる手法を実践し、いわゆる「即身仏」となることを目指した。インカ人たちは、ミイラ化した王の遺体を前に、将来の重要な決め事について話し合った。

古代宇宙人説の提唱者は、世界中に見られるミイラ化の慣習は偶然ではなく、遠い過去に宇宙から飛来した何者かによる知恵であると考えている。

はたして私たち祖先は、ミイラ化させることで冬眠方法を編み出したのか? それともミイラ化させることは、実はタイムトラベルと密接に関係しているのか? または、DNAを未来世代に残すことが目的なのだろうか?

 

【ミイラの秘密】 解説=宇佐和通

聖人や高位の宗教家の遺体を、生きていたときの姿にきわめて近い形で残すという行いは洋の東西を問わずに続けられてきたようだ。エジプト文明ならもちろんミイラ。南米大陸でも古代インカではミイラ化した王の遺体の前で最高意思決定会議が行われ、アジアに目を転じれば日本に即身仏が存在し、中国では高僧のミイラが仏像の中に収められた例もある。

思えば人間は、秀でた人間の存在の証をミイラという形にして残し、永遠の存在にしようという集合的無意識を共有していたのかもしれない。

いや、集団的無意識という便利な言葉で説明がつけられるものなのだろうか。今回の番組の立脚点は、そのあたりに据えられる。古代の宇宙飛行士説の枠組みの中では、ミイラ化技術も地球外生命体によって地球の古代民族に“移植”されたという見方が通説化しているといっても過言ではない。

2017年6月、ペルーのナスカで“エイリアンのミイラ”と形容されるものが見つかった。発見直後から「21世紀における最も重大な発見」とするUFO研究家も出て、主流派科学でもある程度の話題になったのを憶えていらっしゃる方も少なくないと思う。問題のミイラは全身が真っ白で、身長は168センチほど、しゃがんだ体勢だった。腐敗を防ぐためか、全身にまんべんなく白い粉がふりかけられていた。このミイラを発見したガイアという研究グループはドキュメンタリーフィルムまで製作したが、結局はスケプティクスからも、その発見に響くことはなかった主流派科学の大部分からも冷ややかな視線を向けられて終わり、話題になることもなくなった。

筆者は、この出来事をHCのエピソードと強引な形で結びつけようとしているのではない。ただ、ごく少数であっても、太古の地球人類が有していたミイラ化のテクノロジーと地球外生命体との関連性を語ろうと試みる人たちがいるという事実に大きな個人的興味を抱いている。たとえ冷ややかな視線を向けられようとも、その情熱は、たとえばツタンカーメン王のミイラの謎を解き明かそうとするプロセスに向けられるものと何ら変わらないはずだ。

そして、ミイラ化する意味が秀でた者を永遠に残そうとする思いから生まれたものであるなら、ペルーで発見された真っ白なミイラにも意義があるに違いない。それがいつ明らかになるかは、意義自体とは別次元の問題だ。これから何十年、あるいは何百年先の時点で、2017年6月にペルーで見つかったミイラがエポックメイキング的発見として認識される可能性が皆無であると言い切れる人間はいないのではないだろうか。

AA_mummy