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人類初の本格的な「魔術」が世界最古の文明地メソポタミアで誕生していた!?

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Point
■世界最古のメソポタミア文明で、魔術や儀式が誕生していた
■紀元前3000年頃に栄えたシュメール人の発明した「くさび形文字」で、魔術の呪文や儀式の方法が記録されている
■古代人の使った魔術は、基本的に黒魔術や災厄から身を守るための反対呪文であり、守護のために利用された

「魔術」の発祥地は、古代メソポタミア文明かもしれません..。

メソポタミア文明は、ティグリス川とユーフラテス川流域に栄えた世界最古の文明で、約8000年前に誕生したと考えられています。彼らはしかし、ただの古代人(?)ではありません。現代につながる様々な革命的技術を発明しています。

農業や動物の家畜化や、世界最初の巨大都市、文字、そして「魔術」を生み出したのも、古代のメソポタミア人なのです。

文字と魔術の誕生

文字が誕生したのは、紀元前3000年頃に栄えたシュメール人の時代で、今では「くさび形文字」として知られています。彼らは、この文字を使って粘土板に多くの出来事を記録しました。「ギルガメッシュ叙事詩」もその内のひとつです。

他にも、商業取引の記録や地形図、法典の内容など様々な出来事が記録されましたが、ほとんどは日常の取るに足りない些末なことでした。そして、その中に「Maqlú板」と呼ばれる魔術が記された不思議な粘土板が見つかったのです。

Credit:ancient-origins

「Maqlú」とは、古代メソポタミアの言語で「燃える」という意味の言葉。9枚の粘土板で構成されており、最初の8枚は、およそ100語にわたって呪文を綴ったものです。最後の9枚目は、具体的な儀式の方法が書かれており、邪悪な魔力を追い払うための方法が詳述されています。

要するに、「Maqlú板」は、悪用のための魔術ではなく、病気や災厄のターゲットになった人物を守り、呪いを解くための白魔術なのです。いわば、古代人が実践していた魔術は、守護の力を高めることを1番の目的とした対抗呪文でした。

この事実から、当時のメソポタミア社会において、魔術がいかに必要不可欠なものであったかが分かります。

アッシリア時代、病気から身を守る「お守り」として使用されていたもの/ Creedit: Rama/ CC BY SA 2.0

例えば、古代メソポタミアの家庭のほとんどには、粘土で作られた神や動物、想像上の生物をかたどった人形が置かれていました。この人形は、家の中の特別な場所に隠されており、そうすることで、神秘的な霊魂と精神的な繋がりを持ち、守護の力が得られると考えられていました。

これは、日本でいう神棚に近い考えかもしれません。

このように、メソポタミア社会には魔術が日常のように密着しており、古代人のほとんどが魔術の効力を信じていたようです。そんな世界観なので、当然プロの魔術師というものも存在していました。

呪文が描かれたお椀。前6〜7世紀ササン朝/ Credit:  Signposts to Eden

悪魔払いや占いといったものから、当時の段階ではまだ不可解とされていた分野、例えば、科学や医術、天文学なども魔術のカテゴリーに入っていたようです。

今日では、科学的に不合理とされている魔術ですが、古代メソポタミア人にとっては、「知性」と「合理性」を象徴するものでした。魔術は、病気に悩む人を安心させ、自然災害を予知し、社会を平和へと導く力を持っていたのです。

こうした魔術の実際的な効力を理解し、生活に活かすことを知っていたからこそ、巨大な文明を築くことができたのかもしれませんね。

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reference: ancient-origins / written & text by くらのすけ