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ロシア古代遺跡の地下に世界最古の「キリスト教会」を発見か

ナリン・カラ要塞/Credit:newsweek

Point

■ロシア・ダゲスタン共和国にあるナリン・カラ要塞の遺跡にて、世界最古のキリスト教会が発見された可能性

■ナリン・カラ要塞は紀元前300年頃に建造され、その後アラブ人の侵略で埋め立てられている

■研究チームは放射線撮影法により地中をスキャンすることで、埋まっている建物の構造を画像再現した

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ロシア・ダゲスタン共和国の都市デルベントで世界最古のキリスト教会が発見されたかもしれない。

デルベントはかつて古代都市ナリン・カラ要塞があった場所で、要塞自体は紀元後300年頃に建造された。その後アラブ人の侵略により埋め立てられることとなったが、現在でもその遺跡は残っており、ユネスコ世界遺産に登録されている。

そして今回、地中に埋まっている部分を放射線撮影法を用いてスキャン撮影したところ、十字架を模した建物が埋まっていると判明したのである。

研究チームによれば、この建物が教会であるとはまだ断言できないが、もしそうだとすれば世界最古のキリスト教会の一つになるという。

研究の詳細は、5月17日付けで「Applied Sciences」上に掲載されている。

Muon Radiography Method for Non-Invasive Probing an Archaeological Site in the Naryn-Kala Citadel
https://www.mdpi.com/2076-3417/9/10/2040

キリスト教会か貯水タンクか?

ナリン・カラ要塞の存在は以前から知られていたが、過度な発掘作業により建物が破損してしまう恐れがあったため調査が滞っていた。

特に問題の地下遺跡を含む建物(高さ12m)の大部分は地中に隠れており、ドーム部分だけが地表に顔を出している状態だった。

長年の間、研究者たちは地中に埋もれている建物部分がキリスト教会として使用されていたのではないかと推測していた。ナリン・カラ要塞は5〜6世紀頃、ロシア・カフカス地方においてキリスト教布教の拠点となっていたからだ。

つまり、地下の建物がキリスト教の集会所として使われていたとしても不思議はないのだ。

途中から埋まっている地下は見えない/Credit:newsweek

一方で地下の建物が「貯水タンクとして機能していたのでは」という説を唱える専門家も数多く存在する。実際にナリン・カラの他の場所には深さ10mを越える地下構造があり、タンクとして使われていた形跡がある。

キリスト教会か貯水タンクなのか、真相は薮の中、いや土の中状態だったのだ。

放射線スキャンで地中の建物を透視

そこでロシア科学アカデミー、スコベルツィン核物理学研究所、ロモノソフ・モスクワ州立大学、ダゲスタン州立大学の共同研究チームが、この謎を解明するため、放射線撮影法を用いて建物を傷つけることなく埋蔵部分の全体像の作成を試みた。

それがこちら。

Credit:newsweek

調査の結果、なんと地中の建物は十字架の形をしていることが判明したのである。建物の高さは36フィート(約10m)、南北方向の長さは50フィート(約15m)、東西方向の幅は44フィート(約13m)に及ぶ。

十字架はキリストのシンボルであるため、建物が教会であることにも説得力が増す。研究チームのNatalia Polukhina氏は「この地下構造から、建物が貯水タンクとしては使えないことがうかがえます。建物の地下はキリスト教会として使われていた可能性は非常に高いでしょう」と話している。

 

現在、世界最古のキリスト教会とされているのがアルメニアのエチミアジン大聖堂にある教会で、建造年代は紀元後301年頃だ。ナリン・カラ要塞が建造されたのもおよそ300年あたりと言われているので、もしキリスト教会ならば、こちらが最古である可能性もあるだろう。

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reference: newsweek / written by くらのすけ