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クモは「アリの物真似」をして食料を調達している

Credit: iflscience

クモはこれまで、「食う側」と「食われる側」の両方の行動様式を同時に進化させてきた。その中には、アリを真似る技も含まれているのをご存知だろうか?

300種類以上のクモが、アリの外見を擬態することが知られている。アリに扮したクモは、アリの3つの部分に分かれた身体を模した「腰のくびれ」を持っており、身体中につややかな毛を蓄えている。

しかも自身の単眼をアリの複眼のように見せるため、目の周りの色まで変色させるあたりが何とも芸が細かい。

アリたちが真似るのは、単に見た目だけではない。両前足をアンテナのように頭の付近でいかにもアリっぽくジグザグと振る様子は、「自分を完全にアリだと思い込んでいるのかな?」と思いたくなるほどだ。

「攻撃的擬態」と「ベイツ型擬態」

実はこうした巧みな擬態の背景には、命がけの理由がある。まずは獲物を欺くことで、食糧を獲得するためだ。

それぞれどちらがアリとクモでしょう…?答えは、左がクモで、右がアリ。 / Credit: Palmfly, CC BY

クモはアリも食糧にするが、頑丈な顎・毒針・化学物質によって身を守ろうとし、時に集団で攻撃を仕掛けてくるアリは、決して舐めて掛かってはいけない相手だ。

そこで「攻撃的擬態」が役に立つ。

仲間のアリに扮して接近したところで、一気に仕留めるのだ。クモはできるだけアリが単体でいる時に攻撃を仕掛け、死体を自分の巣へ運ぶ間も常に他のアリの攻撃を受けないよう気をつける必要がある。

また、捕食者の目を欺くことで身の危険を防ぐための「ベイツ型擬態」もある。不快に思われるアリの特徴を真似ることで、アリをもともと嫌う捕食者をまんまと騙し、捕食者による攻撃を防ごうとするのだ。

この例としてもっとも良く知られているのが、ハエトリグモだ。ハエトリグモは通常、アリや自分より体格の大きいクモの獲物になる。

ある実験では、アリと、アリに擬態したハエトリグモ、そしてアリに擬態していないハエトリグモを、さらに体格の大きいハエトリグモの前に同時に晒したところ、擬態していないハエトリグモが体格の大きいハエトリグモの攻撃をもっとも多く受けることが示された。

アリ嫌いの捕食者を遠ざける「アリとご近所」作戦

また、ハエトリグモの中には、さらに凶暴なヤマシログモの餌食となるものもいる。このクモの特徴は、獲物を捕える際に口から粘液のついた糸の塊を吐くことだ。ヤマシログモが持つこの魔の手から逃れるため、ハエトリグモはアリの巣の近くに巣を作る。

これは、アリが分泌する嗅覚成分を嫌ってアリの巣に近付こうとしないヤマシログモの性質を利用するためだ。

通常はハエトリグモを狙いやすいようにその巣のすぐ上に住処を作ろうとするヤマシログモだが、もしハエトリグモの巣がアリの巣のすぐ側にある場合は話が別で、その近所に住み着こうなんて思いもしないようだ。

Credit: pixabay

また、ハエトリグモにとっては何とも生きづらい世の中だが、ハエトリグモはアリの獲物にもなり得る。

でも、この問題についてもハエトリグモは対策済みのようで、アリには到底こじ開けることができない頑丈な「アリ避よけ」機能付きの巣を作るという。巣には絹製のスイングドアが付いており、ハエトリグモはこれを持ち上げることで巣を出入りすることができる。このドアをこじ開けようとするアリは滅多にないようだ。賢い…。

「知力は腕力に勝る」とはこのことかもしれない。

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reference: iflscience / written by まりえってぃ

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