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イルカは同じスキルを共有することで友情をつくっていた(豪州)

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Point

■オーストラリアのシャーク湾には「スポンジング」という海綿動物を使った採餌スキルを身につけているイルカが生息する

■長年の間、スポンジングを習得するイルカは雌が主体であると考えられていた

■今回の研究で、スポンジングをする雄同士は数十年間も続く友情を結ぶことが明らかとなった

これが男の友情。

オーストラリアのシャーク湾には「スポンジング」という独特の採餌スキルを身につけたイルカが生息している。長年の間、スポンジングをするイルカは雌が主体だと考えられていた。

今回、スポンジングをする雄に焦点を当てた研究によると、スポンジングスキルを持つ雄同士の間には強い友情関係があると判明した。しかもその友情関係は数十年も続くそうだ。

研究は英ブリストル大学、スイス・チューリッヒ大学および西オーストラリア大学によって行われている。

独自の採餌スキル「スポンジング」とは

「スポンジング」とは、口先に海綿動物を着けて食料を探すスキルのことであり、海底にある尖った岩場から口を保護する目的がある。スポンジングを行うのはシャーク湾に生息するミナミバンドウイルカだけで、彼らは「スポンジャー」と呼ばれている。

スポンジングを習得できるのはそれを行う雌から生まれたイルカに限られており、しかもスポンジングを行うイルカは雌にほとんど限られていた。つまりスポンジングは女系に代々伝わる秘伝のワザというわけだ。

スポンジングをするイルカ/Credit: Simon Allen

しかし今回の研究は雄を対象にして行われている。

調査対象となったのはシャーク湾に生息する雄のミナミバンドウイルカ124頭だ。研究は2007年〜2015年のおよそ9年間に渡って行われ、行動形態や遺伝子情報などあらゆるデータを収集している。

研究チームはそこから37頭のイルカ(スポンジャー13頭、非スポンジャー24頭)を中心に分析を試みた。

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すると雄のスポンジャーは同じスポンジャー同士で長い時間を共有し行動することが判明したのだ。これは非スポンジャーには見られない特徴だった。さらにこの関係は遺伝的な繋がりが原因ではなく、スポンジングをするという行動に起因していたのである。

研究チームのサイモン・アレン教授は「スポンジングによる食料採取は時間がかかり、ほとんど孤独な作業となる。そのため、他の雄イルカと緊密な関係を結ぶのに費やす時間はないと長年の間考えられていた。

ところが今回の研究によって、同じ特殊な行動形態を有する雄同士が社会的な絆を形成することが明らかとなり私たちも驚いている」と話す。

 

また人間以外で独自文化を持つ生物のグループは極めてめずらしいことだという。数少ない雄のスポンジャー同士でアドバイスし合っているのだろうか。

 

reference: eurekalertphys.orgafpbb / written & text by くらのすけ

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