都市伝説・考察・陰謀・不思議・オカルト

【閲覧注意】世界で最も残酷な拷問方法11選

機密情報の獲得・見せしめ・その他…。

世界では様々な理由から様々な拷問が行われてきました。

昨今では国際法により拷問は禁止され、公には行われていないことになっています。

しかし、それは長い歴史の中で見ればごく最近のお話。

ほんの百年足らず昔には、国家や軍隊や警察によってそうした行為がどこの国でも当たり前に行われていました。

今回は世界各地で行われてきた拷問を、メジャーなものからマイナーなものまでご紹介します。

 

拷問1 鞭打ち


引用元:http://lovingcircus.blog39.fc2.com/

拷問と言えば鞭、鞭と言えば拷問。

そのくらいポピュラーで知らない人はいないであろう拷問が『鞭打ち』です。

日本における『縄』同様、スキルのある拷問官と鞭一本あれば手軽に拷問できるのが売り。

叩く回数・強さ・部位(腹柄は背中側より弱い)・使う鞭の仕様などで拷問や懲罰のレベル調整がしやすく、よほどやり過ぎなければプロが罪人を事故死させることは少ないでしょう。

ただし、これからご紹介する一本鞭の取り扱いにはそれなりの技量が求められます。

拷問官のスキルが低いと罪人を事故死させたり、戻って来た鞭で自打球を受けて悶絶したりする羽目になるので要注意。

鞭のもっとも単純な形は『皮鞭』であり、基本的にはなめした一本の皮から出来ています。

ここに結び目をつけて瘤を作ったり、ギザギザの鉄片をつけてみたり、あるいは数本の皮紐をより合わせ芯にワイヤーを編み込んでみたりと殺傷力の高い武器としても使用できるような鞭が開発されました。

日本で鞭というとSMプレイ用の華奢な鞭を連想しがちですが、プレイ用はあくまでもプレイ用。

事故を起こしにくい安全性とお求めやすい価格設定のため、うっかり思い切り引き鞭(相手に巻きつけて引っ張る使い方)などすると壊れるとプロの女王様は言っておられました。

ガチの拷問を行う実用鞭の威力はエゲツナイです。

成人男性が本気で振れば、ミミズ腫れどころか簡単に皮膚が裂け肉が爆ぜ、叩かれる側の体格にもよりますが同じ場所を繰り返し打たれれば骨が露出するでしょう。

鞭打ちは現代でもイスラム圏やインドネシアなどで行われていますが、外傷性ショックからしばしば死人を出しています。

『百叩きの刑』など、フルパワーでやられたら実質『叩き殺しの刑』になることがほとんどです。

鞭打たれた奴隷

引用元:https://weiwenku.net/

 

最恐鞭クヌート

15世紀ロシアのイワン三世が採用したもっとも威力の高い鞭の一つ。

数本の皮紐をより合わせ、その先端には更に先が細くなった頑丈な皮紐が取り付けられていてグリップは木製です。

あまりにも凶悪な威力で罪人を殺してしまうことが多く廃れていきました。

 

初心者OK 九尾鞭(キャット・オブ・ナインテイル)


引用元:http://kumich0.hatenablog.com/

通用バラ鞭。

柄の部分で数本の皮紐が束ねられているもの。

九本のものを九尾鞭と呼び、それ以上のものは千条鞭と呼ばれることがあります。

打撃面が分散するため音が派手な割には痛みが少なく、初心者でも大きな事故が起きにくいため安心して使えます。

ただし、九尾鞭も先端に礫などをつければ凶悪な凶器に早変わりするので侮れません。

この凶悪カスタマイズ版は、かつて兵士の懲罰に使われていました。

 

中国の笞


引用元:https://japaneseclass.jp/

見慣れない漢字かと思いますが、こちらも『むち』と読みます。

ヨーロッパや遊牧民族が一本鞭や乗馬鞭、バラ鞭嗜好であるのに対し、中国と日本の鞭はこのタイプがほとんど。

鞭というよりもはや棍棒です。

こんなもので百叩きなどされたら、死ぬ以外のゴールが見えません。

死ななくても複数個所を複雑骨折し、その後の人生に深刻な後遺症を残すことは明白です。

その時その場の痛みだけでなく、社会福祉制度の整っていない世界に不自由な身体で放り出されるといった意味でも残酷な刑罰・拷問と言えるでしょう。

ちなみに少し話はそれますが、中国では鞭はナルトのような刻みの入った棒状の武器を指します。

よって、水滸伝の呼延灼の武器『双鞭』はダブルスティックです。

 

拷問2 腰斬(ようざん)中国


引用元:https://life.tw/

こちらは死刑を前提とした『楽には殺さない』系拷問。

読んで字のごとく、罪人を腰の部分で真っ二つに切断する処刑方です。

その斬り方も、刀身と台が軸で繋がれた巨大裁断機『押し切り』で真上から押つけて斬るのですから酸鼻を極めます。

胴体を切断されながら、罪人は即死せず執行後10分から数十分後に出血多量やショック状態で絶命。

その間の苦痛が絶大であるため、重罪人に対する厳罰とされました。

 

腰斬の歴史

この恐ろしい処刑方の歴史はたいへん古く、周代には既に存在していました。

初期は斧や鉞が使われていたようですが、漢代以降は刀身と台が軸で繋がれた『押し切り』が使用されます。

腰斬は春秋戦国時代から頻出し、秦・漢代でも数多く行われました。

あまりに残酷であるため、南北朝から唐代には法律から消えたものの、明代まで用いられていたようです。

清代の記録には見当たらないものの、中国共産党の革命下で解放区から逃亡した地主などが共産党員に行った報復がまさかの腰斬。

このことから、清代でも公にならないだけで腰斬が行われていた可能性はあるかもしれません。

 

拷問3 炮烙(ほうらく) 中国


引用元:https://japaneseclass.jp/

殷の紂王とその寵姫妲己がエンターテイメントとして楽しんだという残虐な処刑方。

炮烙には円柱型と平均台型の二種類の記述が残っています。

 

円柱型

上図のタイプ。

銅製の円柱に罪人を縛り付け、その円柱を炎で熱して罪人を焼き殺します。

胴は熱伝導が良いのであっという間に円柱は真っ赤に焼け、縛り付けられた罪人は鉄板の上のステーキのように焼かれて死んでいきます。

そう、即死ではなく『死んでいく』のです。

また、もし仮に途中で刑が中止されたところで酷い火傷を負うので多くの場合は死に至るでしょう。

 

平均台型

油を塗った胴の丸太を燃え盛る炎の上に渡し、その上を素足の罪人に歩かせて渡り切れれば無罪放免。

ただし、棒にはタップリの油が塗られているため、罪人は基本的に滑って火の中に落ちます。

炎の中に落ちまいと罪人は必死に足掻き丸太にしがみつくものの、真っ赤に焼けた胴の丸太に掴まった手もまた焼けただれ、結局は炎の中に落ちて絶命するのです。

 

円柱型に比べて平均台型には生還へのワンチャンありそうな錯覚をしがちですが、いずれにせよ『炮烙』を宣告されたら人生フィニッシュを覚悟すべきでしょう。

 

拷問4 スペインの蜘蛛


引用元:https://www47.atwiki.jp/

名前からお察しの通りスペイン発祥の拷問器具…と言いたいところですが、もともとはイタリアで考案された器具のようです。

拷問具にはスペインの〜と名の付くものがいくつかありますが、恐らくはフェリペ2世のプロテスタント弾圧で過酷な拷問が数多く行われたためでしょう。

鷹や鷲の鉤爪を思わせるこの器具の使い方は至って簡単、罪人の肉を挟み込み吊り上げるだけ。

『スペインの蜘蛛』は女性に対して使われることが多く、その場合は乳房を挟んで吊り上げます。

すると自重で肉が千切れて罪人は落下、女性は乳房を失います。

肌蹴た胸を男性の拷問官に責められる恥辱と苦痛、最悪乳房を失う恐怖を与えて罪人に自供や反省を迫りつつも、脂肪の塊である乳房ならば千切れても死ぬことはないので拷問としては優秀でしょう。

ちなみに、『スペインの蜘蛛』の前身として『ブレスト・リッパー』という鉤爪状のペンチで乳房を引き千切る器具もありました。

ブレストリッパー


引用元:https://torture.jp/

 

蜘蛛のもっともエグイ使い方

鉤爪で頭部を掴みます。

四本の爪を両目両耳に突き刺して吊り下げます。

なまじ頭蓋骨が頑丈な骨であるため、眼窩にガッツリ爪が入れば容易には外れません。

拷問から解放されたとしても、視力と聴力を間違いなく失います。

 

拷問5 スペインの椅子

スペインにおける宗教裁判で頻繁に用いられたことからこの名前がつきました。

見かけはタダの椅子。

肘掛けと背もたれの付いた重い金属製の椅子でしかありません。

ただし、背もたれ上部と肘掛けには罪人を固定するための鉄輪、底部には足をはめ込むための鉄台がしつらえられていました。

つまり、この椅子に座らされたが最後、罪人はほとんど身動きが取れなくなるのです。

使用法は幾つかあったようですが、ここでは二つをご紹介します。

 

背面全焼き

座面の下に熱した石炭を置き、鉄製の椅子を焼肉の鉄板状態にします。

すると、罪人は臀部・太腿の裏・脹脛・前腕裏を時間の経過とともに焼かれます。

火傷は深達度3で体面積の10%から重症とされることを考えると、『スペインの椅子』による火傷がいかに深刻かおわかり頂けることでしょう。

 

足焼き

椅子に拘束した罪人の足に油かラードを塗り、足に近い場所、もしくは座面の下に真っ赤に焼けた石炭を置きます。

こうすると、罪人の足はジワジワと燻り焼かれて行きます。

この拷問を執行すると、周囲には生ものを油で揚げたような匂いが漂ったそうです。

 

椅子フェチキング

スペイン王フェルナンドはこの椅子の病的な愛好家でした。

どのくらいフェチだったかというと、わざわざ持ち運び可能な折り畳み式『スペインの椅子』を作ってまで、王様自ら戦争捕虜の尋問を行うほどに。

彼は近隣の王侯貴族に『拷問をするなら是非とも自分にやらせて欲しい!』と頼んでいたそうですから本物です。

 

拷問6 ガロット

中世ヨーロッパの魔女裁判などで自白を迫る際に使われました。

その形状は、座高を計る椅子に首を絞めつけるための金具をとりつけたようなもの。

一見恐ろしさを感じさせない『ガロット』は、実際には強い苦痛を罪人に与え、死に至ることも多い拷問器具でした。

ちなみに今回はスペイン式を例にとってご紹介しますが、カンパーニュ式もあります。

 

ガロットの使い方

①罪人を椅子に座らせる

②首の位置にある金具を罪人の首にはめる

この地点で罪人は立ち上がれなくなり、動きを封じられます。

③首の締め具合を調整するハンドルを回し拷問執行

金具が閉まる=首が締まることを意味します。

罪人は頸動脈の圧迫による脳虚血(脳の窒息。絞め技食らって脳への血流が悪くなるアレ)と、気管の圧迫による窒息を起こします。

 

ガロットのメリット・デメリット

メリット

①腕力不要

②スキル不要

③高い自白効果

息が出来ない、これは嫌でも人間に『死』を意識させる苦痛です。

生命を脅かされることが、多くの罪人にとって肉体の苦痛以上の自白効果を生みました。

また、『死んでも意思を貫き通す』覚悟を決めた罪人に対して『死の恐怖』は切り札たりえないものの、首をジワジワと締め続けることで低酸素状態に陥った罪人は思考力が格段に落ちます。

この頭ボンヤリ状態の時に拷問官に尋問されたら、『改宗するか?』『あ……はい………します』的にあらぬことを口走る可能性は高いでしょう。

実際、異端審問に高い頻度で使われていたのはそうした側面があったからだと思われます。

 

デメリット

高すぎる殺傷力。

これに尽きます。

首という人体の急所をピンポイントで繰り返し責めるため、頸椎損傷を与え自白を得る前に殺してしまうことが多々ありました。

 

処刑具としてのガロット

拷問具としては不向きなほどに殺傷力の高いガロットは、皮肉にもそれ故に処刑具としてすこぶる優秀でした。

スペインやポルトガルでは公式に処刑具として採用され、特にスペインでは1870年に正式な処刑方として政府が認可。

同国が1975年に死刑制度を廃止するまで、そのままの状態が続いたのです。

処刑具として改良されたガロットの中には、ハンドルを回すと直接ネジが突き出し罪人の頸椎を刺し貫くものもありました。

ただし、これは罪人の口内を貫通してなお生きている場合があったそうです。

 

拷問7 コウノトリ


引用元:https://torture.jp/

16〜18世紀にかけてヨーロッパで使われました。

鉄製の枷の一種で頭と手足を同時に固定します。

見るからに恐ろしい『押し切り』や『スペインの蜘蛛』と違い、特に凶悪さも感じられない器具であるため大した拷問効果もなさげですが、実はこれ『殺人枷』の異名をとる代物でした。

 

コウノトリの使い方と効果

罪人の首に輪をはめ、両手首を中間部の輪で固定。

次いで両足首を下部にはめて放置。

セットだけしてしまえば後は原則放置なので拷問官は楽なものです。

コウノトリで身体を拘束された罪人は、首がグッと俯いた状態でのものすごく窮屈な体育座り姿勢を長時間強いられることになります。

これにより罪人の胸は圧迫され呼吸困難に陥り、さらに長時間となれば体中の血液循環が悪くなりやがて筋肉が壊死し死に至る場合もありました。

ここでうっかり殺さないように限界を見極めるのが拷問官の腕の見せ所です。

 

時代を先取りエコノミー症候群

いくら窮屈といっても、たかが体育座りくらいで死ぬとか大袈裟!

と思われるかもしれないので少し補足を。

飛行機の狭い座席で長時間動かずに座っていることで足に血栓ができ、その血栓が肺に詰まって呼吸困難や心肺停止を起こして最悪亡くなるケースもあるエコノミー症候群。

そう、人間は座席に普通に座ってトイレに立ったり、機内食を食べたり、肩などをお隣さんに遠慮しながらでも動かしていてすら、『死ぬ時は死ぬ』脆弱な生き物なのです。

つまり、コウノトリで長く拘束された罪人の身体はエコノミー症候群を起こしていたと考えられます。

鼻や口から出血したという例もあるそうで、これなどは肺に詰まった血栓が肺の血管を破り出血。

肺の中に血が溜まって逆流したことが原因と思われ、相当苦しいはずです。

 

類似品

『コウノトリ』と似た器具で『掃除屋の娘』と呼ばれる器具がありました。

こちらは『コウノトリ』に締め付け調整ネジを取り付けたもので、締め付けをきつくすれば罪人には確実な死が訪れます。

急激にネジを締め上げれば、即死させることすら可能であったそうです。

『掃除屋の娘』はロンドン塔に備え付けられていました。

 

拷問8 ジベット


引用元:http://karapaia.com/

ヨーロッパで頻繁に用いられた人間を吊るすための檻の一種で人型に作られていました。

用途は主に三つ。

①見せしめのための晒し

街中などで人目に晒される羞恥刑とも言えます。

肉体的には姿勢に無理が少ない分『コウノトリ』よりマシですが、拘束されて晒されるのは特に女性の場合きつかったことでしょう。

 

②餓死からの晒し、究極の放置プレイ

罪人を『ジベット』に入れ、吊るしたままひたすら放置。

いずれ罪人は餓死しますが、それでも降ろさずに放置することが多く、死体は腐敗し骨になるまで晒され続けます。

 

③死体の晒し

別の方法で処刑した死体を群衆の前に晒すために使用。

絞首刑で処刑した罪人の死体にタールを塗って腐敗を防ぎ、『ジベット』に入れて晒らすことがヨーロッパでは多く見られました。

 

これまで紹介してきた拷問に比べ、比較的苦痛が少ないのは『晒す』ことが目的だからでしょう。

死体の弄びは忌避される行いと思われがちですが、当時のヨーロッパにおいて『死体の冒涜』は礼式に則ったものでした。

罪人たちは死してなお晒され、生きる者たちにルールを犯さぬよう警告する役目を負わされたのです。

日本においても獄門打ち首からの『晒し首』がありますね。

 

類似品


引用元:https://matome.naver.jp/

『ジベット』の原型となったのがこちらの『吊り籠』。

鳥籠型で、人一人がやっと入れる大きさの檻です。

使い方は『ジベット』ほとんど同じですが、既に過酷な拷問で再起不能状態にされた上で、最期を『吊り籠』の中で晒されながら迎えることもあったそうです。

裸同然で入れられるため、寒さの厳しいヨーロッパでは飢えだけでなく寒さにも苛まれます。

 

拷問9 異端者のフォーク


引用元:http://usi32.com/

『異端者のフォーク』はその名前からもわかるように、異端審問のためにスペインで用いられていました。

両端が鋭い二股フォークになった鉄の棒の真ん中に皮ベルトが通されただけのこの器具は、ここまでご紹介してきた拷問器具に比べ随分と小さくお手軽感があります。

しかし、その実態はかなりエゲツナイものです。

 

使用目的

『異端者のフォーク』そのもので罪人が死ぬことはまずありません。

使用目的は神や教会に対する不敬・虚言、及び神の名をみだりに口にした罪人に『撤回』させ、犯した罪相応の罰を与えること。

もしくは『撤回しなかった』ことを異端審問によって明確にし、罪人を火刑に処すこと。

これらを踏まえてこの先をお読みください。

 

使用方法・効果

フォークの両端が罪人の顎下と胸骨の上の窪みにあて、皮ベルトで罪人の首に固定する。

これだけです。

というか、これだけのことが充分に拷問として機能するのが『異端者のフォーク』の一周回った斬新さと言えましょう。

 

『異端者のフォーク』を装着された罪人は、急角度で上を向き続けなければなりません。

何故なら、下を向けば鋭いフォークが突き刺さるからです。

痛みよりも長時間不自然な姿勢を強いられることで罪人は心身を削られます。

試しにこの角度で上を向き唾をのみ込んでみたところ、大量の空気を一緒に吸って三回ほどで気分が悪くなりました。

もしこれを一晩中やられたらどうなるでしょう?

寝たら刺さる、でも眠い…不自然な姿勢に皮膚を傷つけるフォーク、そこに不眠の拷問が加わるのですから堪ったものではありません。

 

地獄の二択

この拷問フォークにはラテン語の『abiuro』(アビウロ)撤回しますという意味の単語が刻まれていました。

ここで思い出して頂きたいのですが、この拷問に掛けられる罪人は基本的に『言ってはいけないこと』を口にしてしまった人たちです。

故に、不適切な発言を『撤回』すれば反省の心ありとして赦されるし、逆に言わなければ反省の色なしと見なされ処刑されます。

ちなみにこの場合の処刑は、異端者としての刑罰なので火刑です。

だったら意地張ってないでさっさと『アビウロ』言えよ!と思われるでしょうが、現実はそう甘くありません。

言いたくても『異端者のフォーク』がそれを邪魔して発声がままならないのです。

拷問を終わらせるには『アビウロ』と言うしかない、でも言えば確実にフォークが突き刺さる。

刺さるの覚悟で言うか、言わずに火炙りになるか。

正に地獄の二択でした。

ちなみに腹を括って『アビウロ』を選択しても、それで無罪放免になるわけではありません。

罪と認めたからには、その重さに比例した刑罰が待っています。

重いものだと死刑になることすらありましたが、異端者が生きながら焼き殺される火刑であるのに対し、こちらは火刑の前に絞殺してもらえるので幾分マシでした。

 

拷問10 腸巻き取り器

完全に処刑を前提とした拷問で、グロテスクさで言えば今回間違いなくトップランカーなので閲覧注意と先に申し上げておきます。

いわゆる『腹裂きの刑』は古代から近世までオリエント・地中海・中国など世界各地で行われていました。

その進化形とでも言うべきものが、これからご紹介する『腸巻き取り器』です。

拷問官は罪人の腹を刃物で裂き、小腸を取り出してウィンチに巻き取り群衆の前に晒します。

腸の引き出しに重点を置く場合は腹部を裂かず、肛門から腸を引き出しました。

いずれの場合も罪人はショック状態や出血多量によって死亡しますが、大動脈が切断されて大量出血しなければ即死はせず、長時間の苦痛に苛まれます。

言葉にするだけでスプラッタなこの刑罰は、罪人の絶叫・流れる血・立ち込める異臭・普通の人が日常まず見ることのない人間の内臓と、ギャラリーの五感に容赦なく訴えるため見せしめとしての効果が絶大でした。

 

ヨーロッパ式人体解体ショー

中世ヨーロッパでは反乱(日本でいうところの一揆)を起こした指導者を、見せしめとして民衆の目前で解体刑に処することがよく行われていました。

死なない程度に首を絞めて身体を麻痺させた罪人を処刑台に縛り付け、腹を裂き手を突っ込んで内臓を切り取っていきます。

麻痺した罪人はショック死も即死もできずに、自分の身体が解体されて行くのを見せつけられるのです。

罪人が充分に苦しんだと裁判官が判断すると、刑吏が罪人の両手足と首を刎ねて『解体刑』は終了となりました。

バラした内臓は台に並べたり鈎針に刺して壁に吊るしたりして展示していたそうです。

狩りの獲物を子供の頃から解体し慣れている狩猟民族の血を感じますね。

日本のハラキリを海外では残酷だと言うようですが、切腹は武士だけに赦された様式美溢れる死に様であり、みだりに人目に触れささせるようなことはありませんでした。

本人の意向で三本切りだの十文字切だのをキメた上、自ら刀身で内臓を掻き混ぜて死ぬ根性の入った方もいましたが、それは強制ではなくあくまでも主体的な死に際パフォーマンスです。

基本的には刀身が腹に刺さった地点で介錯人が首を落としてくれる上、自分で刺す勇気がなければ扇子腹(刀に見立てた扇子を腹に当てると介錯してもらえる)というイージーモードも用意されていました。

 

拷問11 山羊責め


引用元:http://aso-milk.jp/

余りにもグロテスクな話ばかりしてきたのでお口直しにカワイイ山羊さんを……というわけではありません。

こちらの山羊は、ある特殊な使い方をすることで非常に有能な拷問官となるのです

ちなみにこれからご紹介する山羊を使った拷問には正式な名前がないようなので、『ペロペロ山羊さん』といたします。

 

用意するもの

・罪人を括り付ける台

・塩水

・山羊数頭

 

拷問手順

①罪人を裸足にして足の裏がすっかり見えるように台に固定

②罪人の足を塩水につける

③山羊を放牧

 

これで一体どんな拷問が出来るのかと不思議に思われることでしょう。

しかし、ここから山羊たちは実に良い仕事をするのです。

草食動物である山羊は日々草を食べて生きているのですが、草にはカリウムが大量に含まれているため過剰摂取してしまいます。

その過剰なカリウムを減少させるためにはナトリウムが必要であり、塩にはタップリのナトリウムが含まれているため山羊たちは好んで塩を舐めます。

つまりこの場合、山羊たちは身動きの取れない罪人の足を延々舐めまくるわけです。

 

たかがペロペロ、されどペロペロ

たかが山羊の集団に足裏舐められるくらいなんだ、という感じでしょう。

しかし、『ペロ山羊』には段階があります。

 

ステップ1 くすぐったい

ペットを飼われている方ならばおわかりかと思いますが、動物に足裏を舐められるのはかなり擽ったいもの。

実際『くすぐり責め』という拷問があるくらいなので、くすぐりに弱い人ならばこの段階で笑い過ぎて呼吸困難になります。

 

ステップ2 出血

山羊の舌は舌乳頭が発達しヤスリのようにざらざらしています。

私たち日本人の多くは実際に山羊の舌に触ったことなどないかと思われますが、イメージ的には猫の舌を大きくパワフルにしたような感じです。

そんなもので延々ペロペロされ続ければ、当然皮が破れて血が出ます。

こうなると、もはや足に塩水を掛ける必要すらありません。

何故なら、血液には塩分が含まれているからです。

 

ステップ3 肉・骨が露出

皮膚という人体の保護膜がなくなってしまえば、後は剥き出しの肉だけです。

剥き出しの肉=剥き出しの神経。

それを更にペロペロザリザリされ続ければ、必然的に骨に到達します。

ここまでダメージを受けてしまうと、恐らく当時の医学では外見的にも機能的にも元通りにはならないでしょう。

自分の身体が不可逆的に欠損していくのをリアルタイムで見続けることで、『ペロ山羊』は肉体のみならず罪人のメンタルをも相当に追い込みます。

 

山羊と拷問の親和性

こういった視点で山羊を見ることは通常まずないかと思いますが、山羊の特性を知れば知るほど彼らが拷問に適していることに驚かされます。

・扱いやすいサイズ(牛は大きすぎて罪人を事故死させかねない)

・比較的低コスト(牛は家畜として高価)

・完全草食(豚は雑食であるため危険)

・わりと丈夫

・基本的に凶暴性が低い

・舌がザラザラ

・塩水と血が大好物

もはや拷問の申し子に思えてきます。

発情期と凶暴な個体の管理さえ怠らなければ、拷問官的にこんなに楽な拷問も珍しいでしょう。

最初にごく簡単なセットアップさえしてしまえば、後は勤勉な山羊たちが休むことなく拷問をしてくれます。

しかも責める場所が心臓や頭といった人体の急所から最も遠い足であるため、拷問によって事故死させることはまずありません。

自白前に罪人を殺してしまうと拷問官も偉い人からお叱りを受けるので、そこに神経を尖らせずにノンビリできる『ペロ山羊』は楽な仕事であったことでしょう。

抗生物質もない時代に骨が露出するまで山羊に舐めさせるのですから、拷問後に感染症や骨髄炎を患い死亡するケースは地味に多かったと思われますが、予後不良からの死亡は『拷問による事故死』としては数えられません。

 

まとめ

今回は比較的メジャーなものからややマイナーなもの、大掛かりなものから小道具一つで出来るもの、果ては動物まで駆使したものと、なるべく幅広く世界の拷問を集めてみました。

縄一本で数多くのバリエーションを工夫する日本の拷問と比べ、見た目からして恐ろし気で派手な装置を好む西洋の拷問。

和製ホラーとハリウッドホラーにも通じる国民性の違いが拷問にも反映されているのが興味深いところです。

拷問そのものは決して褒められた行為ではありませんが、貧しく未成熟な社会においては野蛮とも言える『見せしめ』が必要悪であった側面もあるでしょう。

また、フランスの処刑人一族(拷問もする)サンソン家のような存在が当時の医学を大いに発展させ、今を生きる私たちもその恩恵にあずかっているいるのは紛れもない事実なのです。

Copyright © 2019 雑学ミステリー All Rights Reserved.