都市伝説・考察・陰謀・不思議・オカルト

『妖怪補遺々々』発売記念 妖怪蒐集家とオカルト探偵の「怪異蒐集」イベント開催!

怪異と妖怪と怪談現場と

 

先日、東京都・下北沢の書店「本屋B&B」にて、トークイベント「ムー的怪異蒐集の世界」が開催された。

新刊「ムー民俗奇譚 妖怪補遺々々」の発売を記念したこのイベントでは、著者の黒史郎氏と、オカルト探偵・吉田悠軌氏がともに「怪異を集めること」を語り合う貴重な場となった。

 

20190223ykr1

 

『妖怪補遺々々』は、郷土史や民俗資料などから「あやしいもの」を見つけ出し、ときには名前や姿を与えて「妖怪」として記録していくという黒史郎氏のライフワークが結実したもの。現在もムーPLUSにて連載が続けられ、その収集は終わることはなさそうだ。

 

「ムー」本誌での連載やテレビ「クレイジージャーニー」などでもおなじみ吉田悠軌氏は、怪談や未解決事件などの現場へ赴き、実地調査を含めて怪異の実像、ないし残像を見定めようと東奔西走している。

 

両者の、怪異を集めて世に出す生業については、数々の著書でも明らかだが、イベントでは同じ対象を見るとしても「妖怪」「怪談」での視点の違いがあるなど、興味深い交錯が見られた。

 

20190223ykr2

 

たとえば、『妖怪補遺々々』に登場する「にっしいぎりぎり」という僧の妖怪は、目線を変えれば怪人出現の事件とも捉えられる。となれば、器物や動物の姿をした怪物も、場所や音などの怪現象、方角などから生まれた怪異も、妖怪としての姿や名前によってキャラクター化される意味や背景が(是非ではなく)横たわっている。

 

そして、吉田悠軌氏が取材先で出会った事例について「これも、妖怪ですか?」と問いかける例は突拍子もなく、会場に驚きと笑いをもたらす場面もあった。どんな提示だったのかはここで具体的にはしないが、事実、過去に〝某時代の某所の怪人〟と思われる存在が妖怪として伝えられるようになった例はあるのだから、「これも?」と視野を広げる問いかけは意義深い。

これについて、黒史郎氏の「あまりはっきり映像になっていると、妖怪にはなりにくい」という見解から、妖怪と怪談現場(都市伝説)の視点の違いも感じられた。

 

さらに、イベント後半では怪談「牛の首」にも話題が及んだ。

恐ろしい怪談として伝わるものの、その内容はだれも知らないという「牛の首」は、実体は不明確だが名前とイメージ(牛の首が出るのだろうという推測)がはっきりしていることから、まさに妖怪的な怪談といえる。

『妖怪補遺々々』では、そのものずばり「牛の首」という怪談が蒐集されているが、それが「牛の首」の原点、原型なのかはやはりわからない。

「牛の首」について吉田悠軌氏は、伝えられる地域や「牛」「首」などでつながる民俗譚をたどって、調査をしているところだという。

 

20190223ykr3

 

などなど、多岐にわたった「怪異」トークは、妖怪の懐の広さと、怪談の奥深さを知らしめるものとなった。

今後もふたりの活動にご注目いただきたい。

 

イベント後にはサイン会も行われ、妖怪や怪談の話題で盛り上がった。
イベント後にはサイン会も行われ、妖怪や怪談の話題で盛り上がった。