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「天気の子」は実在する!? 気象を操る超能力者たち

「うちの子が風を操るんです」

大ヒット公開中の映画『天気の子』の概要を知ったとき、筆者はあることを思いだした。

もう18年ほど前になるが、幼児教育の現場を預かる先生に、取材をさせてもらったことがある。仮に福田先生としよう。福田先生は、子供を教室に通わせているお母さんから、こんな相談を受けたというのだ。

「先生、ちょっと不思議なことがあるんです。うちの子が『風が吹いてくるよ』というと本当に風が吹くし、『もうすぐやむよ』というと、やみます。まるでうちの子が風を吹かせたり、とめたりしているように見えるんです。それも一度や二度ではありません。そんなことが起こり得るのでしょうか」

お母さんは、かなり真剣なおももちだったという。その教室は、右脳教育に力を入れていることで知られており、イメージ力を育てるトレーニングや、一瞬で数量を把握する練習など、ユニークな教育を行っていた。そのためか子供たちのなかには、ヒーリングやテレパシー、予知といった力を発揮する子が少なからずいた。9・11のテロが起こる直前には、高層ビルが崩壊する絵を描く子が、何人も現れたという。

もちろん福田先生も、そういった事例に数多く触れ、子供たちに、ひいては人間に秘められた可能性を目の当たりにしてきた。とはいえ、右脳教育の目的は、超能力者を育てることではない。右脳を開花させて、豊かな人生を歩むことである。そこで福田先生は、こう答えた。

「お母さん、そういうことは、確かにあります。でも、それにとらわれて心配するのは、お子さんにとってよいことではありません。あまり気にしないで、『ああ、ほんとね』と受け流すくらいにしてください」

この話を聞いたときは、子供(人間)と自然界がつながっているという「現実」を突きつけられたような気分になった。同時に、日ごろ左脳優位の生活を送っている筆者自身が、そういう場面に遭遇することはないだろうという妙な確信と一抹の寂しさもあった。

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モンゴルの干ばつを解消!

それにしても、である。はたして人間の思念のようなもので、天気を変えることができるのだろうか。

この点について、本誌とおつきあいのある超能力者、霊能者、ヒーラー、行者といった約10名の方々に、「天気を変えることができますか?」と、ストレートに尋ねてみた。

すると、どなたからも当たり前のように「イエス」という答えが返ってきたのである。

お話をうかがったなかから、ある事例をご紹介しよう。まずは、全インド密教協会から「ヨーギー・ラージ(ヨーガ行者の王)」という称号を授与されたヨーガ行者、成瀬雅春氏だ。

2006年、成瀬氏は、角川春樹氏とともにモンゴルへ赴いた。角川氏が製作総指揮に当たった映画『蒼き狼〜地果て海尽きるまで』のロケに同行して、安全祈願を一緒に執り行ってほしいと、同氏に頼まれたからだ。

タイトルになった「蒼き狼」とは、モンゴル建国の英雄チンギス・ハーンのことだ。2006年は、モンゴル建国800年という節目に当たる。その記念碑的な作品として、日本とモンゴルの協力のもと、製作が進められることになった。ロケはすべてモンゴルで

行い、撮影期間は3か月に及んだ。豪華な役者陣に加え、史上最強と謳われた騎馬軍団をスクリーンで再現すべく、たくさんの馬が集められたという。

ところが、困ったことが起きた。現地で雨がまったく降らず、馬に食べさせる草がなくなってしまったのだ。

そもそもモンゴルはステップ気候なので、降雨量が多いわけではない。とくにロケが行われた2006年は、干ばつのために全家畜の約3割が被害を受けるという大変な年だった。

「雨が降るよう祈願をしなくては」

角川氏と成瀬氏、どちらからともなくそんな話が出た。

もとはといえば成瀬氏は、安全祈願のためにモンゴルへ来たのだが、今や干ばつの解消が緊急の課題となったため、角川氏とともに降雨祈願を行うことにした。すると、それを聞きつけたモンゴルの大臣が、「そんな力を持っているのなら、ぜひ雨を降らせてほしい」と、頼み込んできたという。

「そしたら角川氏が、わかりました、いいですよと返事をした。それで、まずロケ地で安全祈願と降雨祈願を行ってから、赤い滝という場所へ移動して、そこでも同じことをしたのです」

赤い滝は、落差約20メートル、幅約10メートルで、モンゴルでは最大。そこにはチンギス・ハーンの遺骨が眠っているという伝説がある。角川氏は過去に訪れていたが、もう一度行って、確かめたかったそうだ。

モンゴル政府がヘリコプターを用意してくれたので、さっそく乗り込み、現地へ飛んだ。ところが、滝があるべき場所には一滴の水もなかった。

「赤い滝が干上がっている !」

さすがにふたりとも驚いたが、とりあえずは粛々と祈願をはじめた。

「祈願に長い時間をかけたわけじゃない。15分くらいだったかな。角川氏が古神道の祝のりと詞を唱えるかたわらで、僕が瞑想をしました。それで、さあ終わった、ロケ地へ戻ろうかというときに、雨が降ってきた」

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最初はポツリ、ポツリという程度だったが、すぐさま土砂降りに変わり、バケツをひっくり返したような雨に加えて、雷が鳴り、雹も降ってきた。

「すごいなあ。祈ったら、たちまち降ってきたけれど、降りすぎだよ」

そう角川氏がつぶやいた。

「ものすごい雨が降ってきたので、往きに乗ってきたヘリコプターが飛ばなくなったから、車で8時間かけて戻りました。ヘリコプターなら30分くらいで戻れたのにね。でも、おかげで大臣には喜んでもらえたし、撮影も順調に進みました」

成瀬氏は、雨を降らせるために特別な瞑想をしたのだろうか。

「いやいや、純粋に瞑想しただけ。特別なことは何もしていないし、雨よ降れ、と祈ったりもしません。ただ、雨を降らせてほしいというモンゴルの人たちの願いがあったし、僕たちも、雨が降らなければ馬の食べ物に困る。そういう情報が、あらかじめ僕にインプットされていたわけです。その状態で瞑想することによって、何かが動いたんじゃないかな」

成瀬氏によれば、いくつかの条件が整ったときに天気を変えられるのではないかという。

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(ムー2019年9月号より抜粋)